経営情報

トップメッセージ

 株主・投資家の皆さまには、平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

 当社をとりまく事業環境は、企業業績は堅調であり株価は好調に推移しておりますが、日銀による利上げへの慎重な姿勢等から円安傾向が継続し、輸入品を中心にした物価高が続いております。食品業界におきましては、値上げが継続していますが、消費者の節約志向への動きもあり、商品力強化などの動きが続いています。このような状況下、当社グループでは、商社でありかつメーカー部門も保有している強みを生かし、海外仕入先との連携強化や顧客ニーズに合わせた商品開発など、付加価値商品の供給に努めております。

 これらの結果、2025/10期(第78期)業績は、日本、米国、中国すべてのセグメントで売上増となり、連結売上高は前年同期比8.4% 増の1,248億97百万円となりました。 利益面につきましては、DXに向けた費用や人件費の増加などから販売費及び一般管理費が増加となりました が、原料価格の上昇を反映した価格適正化により売上総利益が増益となり、営業利益は同2.0%増の49億42 百万円、経常利益は同0.8%増の49億92百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきまして は、米国関係会社等での労働訴訟に基づく損害賠償金2億90百万円に加え、前期ソフトウェア仮勘定に計上した基幹システム刷新のための顧問料のうち1億44百万円を開発要件の見直しなどに伴い特別損失を計上したことから、同4.2%減の30億35百万円となりました。

 2026/10期(第79期)につきましては、トランプ関税の影響による輸出鈍化の影響は懸念されますが、企業業績は好調が続いており、設備投資は回復が期待されていることから、日本経済はプラス成長が見込まれております。一方、円安による物価上昇の影響は継続が見込まれており、当社グループを取り巻く経済環境は不透明な状況が続くと見込まれます。

 当社グループでは、仕入先・産地の多様化を一層推進することで食品原料の安定供給に努めつつ、商品企画機能の強化によりグループの持続的な成長の実現を目指してまいります。

 株主・投資家の皆さまにおかれましては、一層のご指導、ご鞭撻をいただけますようよろしくお願い申し上げます。

代表取締役社長 本多秀光

経営環境・経営戦略

当社グループでは、中長期的な観点から特に対処すべき経営環境として以下の5つを抽出しており、これに対応する基本的な経営戦略を設定しております。

 

1.食品専門商社としての成長戦略

商圏維持と拡大  ◆ 既存得意先様との取組み強化
 ◆ 主要商品のシェア維持・拡大
 ◆ 優位性商品の強化・販売拡大
新分野への挑戦  ◆ 新商品開発・新アイテム導入
 ◆ 新規市場・新領域の開拓
 ◆ 新規軸、新業態との取引の模索
成長領域の深堀  ◆ 成長業界・業態との取引拡大
 ◆ 成長業界向けの商品品揃え拡充
 ◆ 東南アジアなど海外市場の開拓
産地リスクの分散  ◆ 輸入原料の多産地購買体制の構築
 ◆ サプライヤー多様化推進
2.食品メーカーとしての成長戦略
成長事業の拡大  ◆ 優位性商品の強化・販売拡大
 ◆ 成長市場向け自社加工品の育成
生産機能の強化  ◆ ライン増設や設備導入などによる生産能力の増強
 ◆ 開発機能の強化による付加価値商品群の拡充
合理化推進  ◆ 機械化・省人化等による製造工程の合理化
 ◆ 生産管理・原価管理の見直し
安全安心への取組み  ◆ アレルゲン・添加剤等規制対応
 ◆ 規格書作成システム導入
3.経営基盤の拡充
DX推進  ◆ 基幹システム刷新プロジェクトの推進
 ◆ データ利活用の推進による経営の可視化
 ◆ 情報セキュリティ強化及びインフラ環境の整備
人的資本経営の強化  ◆ 新人事制度の定着と人材採用・育成への取組み強化
 ◆ 人的資本開示データの正確性確保
物流の見直し  ◆ 改正物流二法への対応及び効率化
 ◆ BCP対策の推進
コーポレートガバナンス強化  ◆ 法務・コンプライアンス組織の構築
 ◆ 役員報酬制度の改訂
IR/広報機能の拡充  ◆ コーポレートホームページの改訂
 ◆ 決算説明会の開催
サステナビリティ推進  ◆ ESG外部評価スコアの改善

 

経営目標と株主還元方針

◆売上高に関しては、作柄や需要の変化を反映した現地価格の変動や為替相場の変動により、輸入食材の仕入単価が変動し、これを反映し販売価格も変動することから、販売量の増減とは別に売上高の増減要因となります。従って、経営指標としては、売上高よりも、売上総利益や営業利益での増益を主要な経営目標としております。


◆また、企業価値の持続的な向上を目指し、中長期的にはROE(株主資本利益率)で8%を目指す方針としております。工場の新設などの設備投資を積極的に行っており、減価償却費の計上等により現在は8% を下回っておりますが、中長期的に8% の達成を目指します。


◆利益配分につきましては、株主の皆様への利益還元を経営の重要課題と位置付け、安定的な配当を維持することを基本方針とし、また、中長期的な成長を実現するための事業投資と、内部留保の水準等を考慮して総合的に判断し、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としております。


事業等のリスク

当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあり、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項と考えております。なお、下記事項の記載において将来に関する事項が含まれておりますが、有価証券報告書提出日(2024年1月30 日)現在において判断したものであります。

① 食品の安全性について

当社グループは、国内外の食品メーカーや生産者から商品および原材料を調達し、また、国内および米国、中国に生産子会社を保有しております。品質保証部を中心に国内外の工場も参加した定期的な会議の開催などで品質管理の高度化や食品の安全性確保に努めておりますが、予見しえない問題や、製造および加工工程での不測の事故の発生等から、大規模な商品回収や多額な製造物賠償責任が生じた場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

② 在庫について

当社グループは、多品種の食品原材料や商品を取り扱い、特に輸入原材料・商品を中心に一定量の在庫を維持しております。農産物の収穫時期、各工場での生産時期、販売先への出荷時期、食品の賞味期限等を考慮し、商品別の担当者を配置し販売担当者との密接な情報交換により余剰在庫や賞味期限切れが発生しないよう在庫管理に努めておりますが、販売見込みと実績の乖離等により在庫の廃棄が生じた場合や大きな価格変動が発生した場合には、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 食品原材料や商品の安定調達と価格高騰について

当社グループは、国内外から食品原材料や商品を調達しており、自然災害や気候変動等に起因した凶作等、安定した品質と数量を確保することができないリスクや、需給の変動による農産物の海外相場の変動や為替相場の変動から、仕入原価や生産コストが大きく影響を受ける可能性があります。このため商品別での仕入担当者を配置し、仕入先との密接な情報交換や作柄状況の確認により安定確保に努めておりますが、想定を超える規模での変動が生じた場合には原材料・商品の品質の低下や物量の不足により、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 感染症疾患の流行や災害による影響について

当社グループは、営業所に加え生産工場などにより事業を推進しております。事業継続計画(BCP)の定期的な見直しや保険の利用などでリスクの抑制に努めておりますが、大地震や自然災害などの想定を超える事象や大規模な火災が発生し保有する施設や工場などの損壊・喪失、また、感染症疾患の大流行等が発生した場合、受注・出荷活動による商品供給や工場による生産活動に支障を来たし、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 事業のグローバル化による影響について

当社グループは、食品原材料や商品の一部を海外から調達しており、また海外において、生産拠点および販売事業を営んでおります。海外からの仕入や海外グループ会社管理の専門部署を設けリスク管理に努めておりますが、戦争やテロ、政治・社会変化、不利な影響を及ぼす租税制度や諸規制の設定または改廃等、予期せぬ事象が生じた場合や海外グループ会社へのガバナンスに瑕疵が発生した場合には、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 取引先信用リスクについて

当社グループでは取引先への売掛債権に基づく信用リスクが発生しております。当社グループでは、信用情報の分析に基づき、取引先毎で信用限度を設定し、限度金額に応じた承認権限に基づき審査を行う等で信用リスクの回避に努めておりますが、取引先の倒産のような予期せぬ事態により債権回収に問題が発生した場合には、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑦ 法的規制等に係るコンプライアンスについて

当社グループは事業活動を遂行するにあたり、日本においては食品安全基本法や食品衛生法等、その他事業を展開している各国においても同様に法的規制を受けております。当社グループではこれら法的規制の遵守に努め適確な対応を行っておりますが、今後法規制の変更があった場合や法的違反行為等の指摘を受けた場合、当社グループの事業活動が制限され、財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑧ 情報・システムについて

デジタル化の進展を背景に、情報通信やデータ処理による受発注処理や会計処理に加え、取引先とのコミュニケーションや社内での情報交換等においても電子的な交信手段が利用されています。このため、情報システムの専門部署を設けリスクの低減に努めておりますが、情報漏洩、データの紛失、ウイルス攻撃等が発生した場合は、企業活動に支障が生じる可能性があり、財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑨ 国内外の輸送に係るリスクについて

当社グループでは物流業界の人手不足に対応すべく、トラック輸送から鉄道貨物輸送等へのモーダルシフトの推進や輸入貨物を消費地に近い港への荷揚げ等の取組みを行っていますが、配達ドライバー不足による商品の納期遅延、人件費高騰や燃料費高騰等による物流コストの大幅上昇といった問題が発生した場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、世界的に海上輸送に不安定要素が増加しており、輸出入の停滞が発生 した場合に、商品調達の遅れや物流コストの上昇等、財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

コーポレート・ガバナンス

コーポレート・ガバナンス報告書


コーポレート・ガバナンスの状況

コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方 当社グループは、「お客様に常に国内および海外から厳選された安全・安心な食品を提供することで、新たな食文化を創造し、社会に貢献すること」を経営理念とします。これらの経営理念を実現するためには、透明性の高い健全な経営を行うことにより株主をはじめとする社会のすべてのステークホルダーから信頼される企業であり続けることが重要であり、持続的な成長および及び中長期的な企業価値を高めることを目標としてコーポレート・ガバナンスの充実に取り組み、事業活動を自ら監視し統制する仕組みを構築・運用していくものとします。

コーポレート・ガバナンスの体制概念図

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