SHOEI NEWS2024年 8月号 Vol.293

CONTENTS

商況案内

カリフォルニアアーモンド市況

━ 最終収穫予想及び6月ポジションレポート ━

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 現地時間7月10日にNASS(米国農業統計局)より2024年産カリフォルニアアーモンドの最終収穫予想が発表されました。同レポートによりますと、2024年産の予想収穫量は28億ポンドと、5月に発表された第一次収穫予想の 30億ポンドから7%下方修正となりました。2023年産の収穫量24億70百万ポンド(着地見込み)に対しては14%増産の予想となります。
 今年のアーモンドの開花は2月の第2週目より始まり3月中旬まで続きました。昨年は産地広域での暴風雨や一部 地域での積雪など、史上類のない大荒れの天候となりましたが、今年は天候に恵まれ、ミツバチの受粉活動時間も 十分に確保されました。4月になると湿った暖かな天気が続き、昨年同様虫害や病害の懸念が増えましたが、5月には乾燥した穏やかな天候によりアーモンドの生育が進み、6月から7月にかけての熱波により多くの農園でかんがい用水の使用が増えてきております。昨年は生育期に気温が上がらず実の生育が遅れ、収穫も遅れることとなりましたが、 今年は例年並みに7月末頃より南部から徐々に収穫が開始される見込みです。
 最終収穫予想(Objective estimate)は、農家への聞き取り調査によって算出される第一次収穫予想(Subjective estimate)と異なり、NASSによる農園への立ち入り調査とサンプリングにより客観的、統計学的に算出されたものです。サンプリング結果によると、アーモンドの木一本当たりの平均結実数は4,072粒で、2023年産と比較し3% 増加しており、またノンパレル種の平均結実数も4,137粒で昨年より3%増加しています。また、全ての品種の平均粒重量は1.61gで、2023年産に対し4%減少し、ノンパレル種は1.64gで3%減少しております。平均単収は1エーカーあたり2,030ポンドと昨年の1,790ポンドより13%増加する予想となっています。

 市場の反応ですが、業界では第一次収穫予想に近い29~30億ポンドを想定していた中でそれを下回る予想となり、状況が様変わりしています。
 元々、2023年産は3年連続の減産となっている中で出荷量は増加していたことから、繰越在庫が当初見込みよりも大幅に減少する見込みとなり、フリー在庫の逼迫状況が意識され始めた5月下旬頃より現地相場は大幅に値上がりしておりました。一方で、2024年産は第一次収穫予想の30億ポンドが大前提となっていたこと から、先安の期待感が強い状態であったと言えます。しかしながら、今回の下方修正、及び翌日の7月11日に発表された6月末締のアーモンドポジションレポートで、2023年産の収穫量がNASSの着地予想(24億70百万ポンド)に達しないことが確実となった上、6月の出荷量が前年比で3ヶ月連続の2桁 (6月:前年比110.5%)となったことから、2024年産の現地相場も一気に値上りすることとなりました。買い手の多くは2024年産の 先安に期待し、高値の2023年産の買付は必要最小限に留めていたことから、最終収穫予想の発表後に2024年産の早積みの引き合いが集中し、現在は高値での取引が行われている模様です。こうした動きは一定期間続くものと思われ、現地相場は高値維持となることが予想されます。

カリフォルニアレーズン市況

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 カリフォルニアレーズンの2023/2024年度集荷量は、6月末までの累計11ヶ月で164,604ショートトン(以下st)で前年同期比95.3%、昨秋発表された収穫量予想166,520stに近い集荷量で7月末の年度末を迎える見込みです。出荷量は同じく6月末までで164,603st(前年同期比106.4%)、出荷の約3/4を占める北米向け出荷が同110.1%と出荷増を牽引しており、集荷量減、出荷量増で需給は依然不均衡となっています。
 2024年産は、順調に生育が進んでいるとの情報が入っておりますが、産地には7月上旬以降気温40℃に達する熱波が到来しております。この熱波により、ぶどうの養分が実を守る為に葉の生育に多く費やされ、実の糖度上昇・実の肥大化へ影響を及ぼす、あるいは、樹木そのものの疲弊に繋がる事が懸念されます。
 生産量世界一であるトルコ産レーズンが2023年産の減産、また、2024年産も例年の生産量である300,000mtまで達しないという観測が出ている為、カリフォルニアレーズンへ需要が移行していく可能性がございますが、世界的な需給はタイトになっており、価格は今後も堅調に推移するものと思われます。
 最新の市況及び価格につきましては弊社営業担当までお問合せ下さい。

2024年産 中国黄桃・白桃市況

━ 相場価格は軟調、為替の影響により価格は若干上昇 ━

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 2024年産中国黄桃、同白桃は例年通り4月に開花し7月上中旬より収穫を開始しております。
 昨年12月、中国国家気候センターが2024年の中国の気象状況について、「エルニーニョ現象の影響により2024年も気温が記録的水準に上昇する可能性がある」と予想しておりましたが、予想 通り桃の栽培エリアでは乾燥・高温となりました。そのため2024年産の収穫量は小幅ながら減少する見込みです。
 中国国内市場は景気後退が色濃くなってきており、黄桃・白桃製品の引き合いは鈍化しております。減産による原料価格の上昇も危惧されておりましたが、上記の通り中国国内の消費鈍化もあり2024年産の相場価格は下がる見込みです。


 一方、国際為替レートにつきましては昨年新物契約時JPY142.27/US$(2023年6月のTTS平均値)であったのに 対し、今年はJPY158.89/US$(2024年6月のTTS平均値)となっており、前年同月比で約12%円安が進みました。
 このため2024産の輸入コストにつきましては、相場は下がったものの円安の影響を受け前年対比で若干の上昇と なる見込みです。

 

2024年産 ギリシャ黄桃市況

━ オファー価格は下落、しかしながら円安進行により輸入価格は上昇 ━

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 今年のギリシャ黄桃の収穫量は、天候は良好で生育が順調に進み豊作となったことから、400,000トン~500,000トンとなる見込みです。欧州におけるインフレーションの影響によって人件費は前年対比で上昇しておりますが、外装段ボール、空缶などの資材コストと電気代等のエネルギーコストは前年対比で下がったことにより、オファー価格は下がりました。
 しかしながら、昨年の収穫時期と比較しユーロ/円の為替相場が円安傾向に進んでおり、為替要因だけでも輸入コストが11%上昇しています。
{2023年6月:1ユーロ=154.56円、2024年6月:1ユーロ=171.53円(TTS平均)}
 中国産と同様、2024年産の輸入コストにつきましては、オファー価格の下げ幅以上に円安進行が大きく影響し、前年対比で上昇する見込みです。

2024年産 イタリアトマト市況

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 イタリアトマトは例年7月下旬~9月中旬の間に収穫され、すべてが新鮮なうちに工場に運ばれて缶詰や袋詰めに加工されます。イタリアからの長い航海を経て、日本での新物は早いもので12月~1月に出荷が始まります。
 イタリアでは、年明けの寒い時期に種まきをしてハウスの中で苗を栽培します。今年も例年通り気温が温かくなる4月頃より苗の植付けが始まりました。

<北イタリア>
春が寒く雨の影響で植付けが遅れたことにより収穫は7日~10日ほど遅れる見込みです。
(例年の収穫時期:7月下旬~9月上旬)

<南イタリア>
雨の影響がなく植付け作業が順調に進みました。一方降雨が少ないため水不足による生育への影響が懸念されております。

商品案内

ベトナム産 カシューナッツのご案内

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 この度、新たにベトナム産カシューナッツの取り扱いを開始致しました。
 ベトナム産カシューナッツは、近年、各パッカーがカメラ選別機などの選別機器の導入を積極的に進めたことで 品質が安定し、インド産に比べて価格メリットもあることから先進国を中心に需要が伸長しております。日本においても2022年以降はベトナムからの輸入量がインドを抜き、最大の供給国となっています。
 弊社が取扱うパッカー「Long Son社」はベトナム最大のカシューナッツ加工業者で、グループとしてベトナム国内に複数の工場を有しております。取扱量の90%以上を日本を含めた海外へ輸出しており、ベトナムのカシューナッツパッカーとして初めてBRC認証を取得した品質重視のパッカーです。
 ご興味等ありましたら是非弊社営業担当までお問い合わせください。

FMDデザートゼリー(コーヒー味)のご案内

袋から出すだけで簡単に食べられる、コーヒー味ゼリーの再発売が決定いたしました!

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・加熱調理が無く、袋から出すだけで簡単にぷるるん食感のゼリーです。
・袋から出してそのままサーブしたり、好きな大きさや形にカットしたり、
 袋の中で製品をクラッシュさせて取り出したりと、様々な形状・食感でご使用いただけます。
・冷蔵庫で1~2時間冷やすとより美味しく召し上がりいただけます。

◆再発売が決定!
多数のお客様よりお問い合わせを頂きました為再販いたします。
小ロットから対応可能になります。

◆コーヒーゼリーパッケージ表示内容
原材料名:砂糖、果糖ぶどう糖果糖液糖、粉末コーヒー/ソルビトール、ゲル化剤(増粘多糖類)、カラメル色素、香料、pH調整剤
保存方法:常温
荷  姿:1㎏×6袋×2合
賞味期限:1年

正栄だより

HONG KONG RAISIN SEMINAR

香港にてレーズンを使用したセミナーが開催されました!

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 カリフォルニア・レーズン協会からレーズンの販売促進の協力依頼があり、弊社が主催者となり、6月26日にレーズンセミナーを実施しました。 既に香港では日本同様、多くのパンにレーズンが使用されている事から、今回のレーズンセミナーでは、別の視点と発想で、製菓向けに特化した内容で開催致しました。加えて、通常のレーズン以外に弊社工場で加工しましたラム風味レーズンやレーズンペーストを積極的にレシピに盛り込みました。
フランスでも修行され、数々の賞を受賞した、EN VEDETTE(アンヴデット)森 大祐シェフを日本からお招きして、合計 7種類のレシピを作成頂きました。 香港では馴染みの深い月餅には、レーズンペーストを隠し味として餡に練り込むことで果実の持つ、ほのかな酸味がアクセントとなりました。 また、パフェや、クレープにはラム風味レーズンを使用し、芳醇なレーズンの食感とラムの味わいを楽しんで頂けたと感じております。当日は製菓・製パンの当社取引先様、約30名をお迎えして、大盛況でセミナーを無事終える事ができました。

青島ベーカリーセミナー

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 中国青島は、長い歴史と素晴らしい文化を持つ美しい海岸都市であり、観光名所です。2024年7月3日から4日にかけて、第14回青島ベーカリーセミナーを上海秀愛国際貿易有限公司、青島秀愛食品有限公司及び延吉秀愛食品有限公司の共催で開催致しました。講師として、人気シェフである椎葉友仁シェフをお招きし1日半とたっぷり時間をかけて技術交流を行いました。ご実家がパン屋を営まれている椎葉シェフは、ご自身も1999年から製パン業界に携わり、フランスでの修行時に、フランス料理についても深く研究されました。これらの経験を活かし2015年から中国に渡航し、製パン専門コンサルタントとしてデモンストレーターなどを行っています。
 技術交流会後に、青島秀愛工場見学も実施しました。工場見学の際、工場スタッフからお客様方に工場理念、主要設備、製造 工程、生産ライン、無添加の天然原料などを案内しました。日本式の先進的な工場管理体制について、よりよく理解できたとお客様からは称賛を頂きました。今回のセミナーには、新規仕入先である新日清製粉食品株式会社、明治(中国)投資有限 公司、福州仙波糖化有限公司、ソディアル乳業(上海)有限公司にも出展して頂き、米国レーズン協会、カリフォル二ア農産物 輸出組合の方々も参列しました。また、会場では、J‐オイルミルズ株式会社のマーガリン製品や妙見食品株式会社のチョコレート製品などの優れた原材料が展示され、数多くの新規商品は、今回のセミナーをより華やかにしました。
 弊社、本多社長はセミナーの冒頭挨拶で、来客を歓迎するとともに、正栄グループの120年の歴史について簡単に紹介し、今後正栄グループの中国事業に対する期待を述べました。参加されたお客様方は熱心に耳を傾けていらっしゃいました。 このセミナーをきっかけに、お客様に会社の商品や使用方法をより一層知っていただけたとともに、当社社員とお客様のコミュニケーションを通じて、関係を深める事ができました。
 今回のセミナーには、40社75名のお客様にご来場頂き、お陰様で成功裏に終えることができました。このセミナー開催が秀愛中国事業に変化をもたらし、ますますの発展につながると信じています。

TRENDS NEWS

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~TOKYO ひんやりスイーツ特集~ 
暑さ本番の8⽉となりました。夏と⾔えば定番のかき氷ですが、この時期はかき氷専⾨店だけでなく、カフェ、パティスリー、ファミリーレストラン等、あらゆるお店でかき氷が提供されています。中には予約を取ることが困難な程、⼈気の専⾨店も…。シロップに使う素材はフルーツに限らず、⽣クリームやクリームチーズを使⽤したスイーツ系、野菜を主役にした新感覚のもの、また複雑に素材を組み合わせ料理のように仕⽴てたもの等、バリエーション豊かにそれぞれのお店が個性溢れる進化したかき氷を提供しています。
今が旬のかき氷を中⼼に、ひんやりスイーツをShoEi⽬線で調査いたしました!

◆元祖⼈気店の旬のフルーツが主役のかき氷
天然氷を⼿作業で削る。⼝に⼊れた瞬間ふわりと溶ける。旬のフルーツの美味しさをシンプルに最⼤限に⽣かたソースは⽢さ控えめ。

◆野菜が主役のかき氷
完熟トマトの⽢味やうま味が主役のかき氷。トップのクリームチーズエスプーマの塩気とフレッシュなキウイソースがアクセントになりスプーンが⽌まらない不思議な美味しさ。

◆表⾯パリパリ クリームブリュレのかき氷
パリっと炙られたメレンゲの表⾯を割ると、中には練乳氷とゴロッと果⾁感のある苺ソース。誰もが⾷べやすい優しい味で、パリパリの⾷感が他にはないかき氷。

◆低糖質のかき氷
天然⽢味料で⽢味をつけた優しい⽢さのかき氷。氷の中にはホイップクリームがたっぷり詰まっていてまるでケーキを⾷べているような満⾜感がある。⼀杯あたりの糖質は10g以下。

◆韓国発 ⽷かき氷
韓国発のかき氷。アイスのような滑らかな⼝当たり。最後まで溶けずに⾷べきれる。

◆今話題のグリークヨーグルト
もっちり⾷感で⾷べ応えのあるグリークヨーグルト。ヨーグルト⾃体はプレーンで味つけがされていないため、 合わせる素材によって⾷事としても満⾜感がある。はちみつ、ナッツとも相性が良い。

価格は⼀杯あたり2,000円前後で、⼤きな器にこんもりと盛られた氷のボリューム感に驚きますが、最後まで⾷べ飽きないよう⼯夫を凝らしたかき氷は、⾒た⽬も味わいも満⾜感があります。実際には「氷」である為に罪悪感が少ないのも⼤きな魅⼒です。⼀杯⾷べ切る頃にはすっかり⾝体をクールダウンできるかき氷は、まだまだ続く暑い夏にぴったりのアイテム。かき氷を通年提供する専⾨店も増えており、旬の素材を使⽤し季節毎に提供メニューが変わっていくのも楽しみの⼀つです。かき氷の秋冬メニューも注⽬です!



~ベーカリーで⾒つけた!夏のシュトーレン~
シュトーレンと⾔えばクリスマスのイメージが定着していますが、年々注⽬を集めるのはベーカリーで販売されるサマーシュトーレン。夏ならではのトロピカルフルーツやトマトをたっぷり使⽤したサマーシュトーレンは、この時期ならではの美味しさです。

◆パッションフルーツとココナッツのシュトーレン
パッションフルーツやパイナップルの⽢ずっぱさがぎゅっとつまった夏らしい味わい。表⾯には砂糖とココナッツがまぶされている。

◆絶妙な⽢じょっぱさやみつきになるトマトのシュトーレン
ドライトマトやハーブの⾹りが広がる。⽣地はまるでチーズを⾷べているかのようなしっとり⾷感。

◆バター⾹る!チョコとバナナのシュトーレン
ほろりとほどけるやわらかな⽣地。チョコ、ドライバナナダイス、ココナッツが練りこまれ、シャキシャキとした⾷感も感じられる。

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