フィッグ
フィッグ(いちじく)の原産地は南ヨーロッパ、アジア、アフリカの地中海沿岸地方とされ、紀元前3000年程前から栽培されている果実で、人類が最初に栽培した果実の内の一つとされています。
フィッグは古代から神聖な物、又、平和と繁栄の象徴とされています。
乾燥されたフィッグはそのまま食用にされたり、ジャムやペースト等に加工され使用されています。
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フィッグの起源
フィッグ(いちじく)の原産地は西アジアのアラビア南部地方とされ、紀元前3000年頃から栽培されている果実で、人類が最初に栽培した果実の内の1つとされています。
紀元前5000年頃の物と見られる遺跡からもフィッグの遺物が発見されています。
フィッグと聖書
フィッグは古代人から神聖な物と考えられ、又、平和と繁栄の象徴とされ、旧約聖書にも登場しています。
中でも「創世記」第3章7節の 「Then the eyes of both of them were opened and they realized that they were naked. So they sewed fig-leaves together to make themselves loin-cloths.」の部分がよく引き合いに出されます。
蛇にそそのかされ、いわゆる「禁断の実」(りんごとされていますが、聖書には果実名が書いてありません)を食べたイブとアダムが、裸である事に初めて恥じらいを覚え、フィッグの葉を腰巻きとして付けた、という内容です。
フィッグは聖書の中で最も多く現れる果実ですが、コーランにもフィッグの名前が登場しています。
フィッグの学名
フィッグの学名はFicus carica L.で、クワ科イチジク属の落葉高木になる果実です。
和名はいちじくで、漢字では「無花果」と書かれるため、花が咲かないと思われがちですが、実際には花嚢の内部に小さな花をつけています。
フィッグの種類
Ficusで始まるフィッグの仲間は1,000種類近くありますが、食用として代表的なのは、サリロップ(スミルナ)、カリミルナ、ミッション(又はブラックミッション)、カドタ、アドリアティック等があげられます。
フィッグを初めてカリフォルニアに持ち込んだのはスペインの伝道師で、1758年まで遡ります。
この伝道団(ミッション)によりフィッグが普及しましたが、この事がカリフォルニアの代表品種であるミッションという名前の由来になっています。
カリミルナ種は1882年にトルコからカリフォルニアのサンホワキンヴァレーに持ち込まれたスミルナ種が新しい土地の名を称えてカリミルナと改名されています。
カドタ種はイタリア原産のダッタート種のアメリカ版です。
フィッグの用途
フィッグは生食や缶詰への加工もありますが、乾燥加工される事も多く、そのままスナックとして食用にされたり、ダイスカット、ジャムやペースト等に加工され、製菓・製パン、デザートなどに使用されています。