ピーカンナッツとは

北米南東部が原産でクルミ科ペカン属（又はカリヤ属）のヒッコリーの仲間で、学名はCarya illinoinensisです。
（カリヤの由来はクルミの項を参照）
アメリカ大陸が発見される以前からミシシッピー川沿岸地域を中心に自生していた植物で、先住インディアンにとって重要な常備食・栄養源でした。
ピーカンの栽培は1600年代後半から1700年代前半にかけてメキシコ北部で始まっていたとの記録があり、アメリカでは1772年にニューヨーク州ロングアイランドで栽培が始まっています。
アメリカの大統領であったジョージ・ワシントンやトーマス・ジェファーソンがピーカンの木を植えたという事はよく知られています。
ヨーロッパに紹介されたピーカンが、欧州スタイルの食生活に溶けこんだ事や、20世紀に入ってからの品種改良や栽培・収穫技術が進歩した事に伴なって、商業ベースでの生産が可能になってきました。
アメリカの初期の宇宙計画（アポロ計画）の際、フレッシュフードとしてピーカンナッツが持ち込まれたように、アメリカを代表するナッツの1つとなっています。
ピーカンナッツとメープルシロップをたっぷり使って作るピーカンパイは、アメリカではよく知られたデザートです。
ピーカンナッツには、スチュアート、ディザイアブル、キャッド、ケープフィア、エリオット等、50を越える種類があります。
生産の大半（95%以上）はアメリカとメキシコに集中し、南アフリカとオーストラリアでも極僅かですが生産されています。
ピーカンナッツが持つ、渋味が少なくまろやかな味は多様な展開が可能で、ロースト、フライ、ペースト等に加工する事により更にフレーバーを高める事ができます。
また、チョコレートとの相性も良好ですので、コーティングしてスナックとしてお楽しみいただけます。